シンガーのミシンとは?

シンガーのミシンといえば皆さんもご存知のミシンのトップブランドですよね。シンガーのミシンは、LIBEROシリーズなどの工業刺繍業界、既製服の生産業界用のハイエンド機種や、一般家庭でのボタンホールつけや模様刺繍や文字入れ刺繍等の手芸に使いやすいQTシリーズなどの実用的なミシンまで作られています。シンガーのミシンは、ボタンホール、文字刺繍や模様刺繍機能など長年にかけて築き上げて商品開発してきた歴史があります。多くの国内メーカーがシンガーのミシンに追いつけ追い越せでミシンを研究、開発してきたと言われています。シンガーはいわばミシン業界を引っ張ってきた代名詞ともゆえるのです。しかし、最近では国内ブランドもシェアをふやしており色々なブランドで良いミシンが販売されていているのも事実です。そんな現代においてもシンガー愛好家はシンガーミシンを数台愛用しているようです。何故、シンガーのミシンはそんなに確固たる地位を築けたのでしょうか?まずは、シンガーのミシンの歴史を振り返ってみましょう。

シンガーのミシンの歴史

シンガーのミシンの歴史は、1851年、アイザック・メリット・シンガーが第1号実用ミシンの特許を取ったことから始まります。以来、155年にわたり、世界中の人に愛されるミシンを作り続けてきた世界で最も古くから、そして広く知られているミシンブランドです。手回しミシンから、フットステップ、電動ミシン、電子ミシン、コンピューターミシンへと次々と機能の革新・充実をはかってきました。現在、私達にとってお馴染みになっている"月賦購入制度"つまり分割払いですがこの方式を考案したのが、実はシンガーなのです。当時ミシンの価格は約100ドル、一般家庭の平均年収の1/5にあたる大変高価な物でした。"多くの人に、なんとか安くミシンを"という願いから、中間マージンを省いて価格を下げる直売方式を工夫した結果、画期的な月賦販売が考案されたのです。"信用販売"という企業としても大きな冒険でしたが、新聞や雑誌に見開きの大きな広告を出す等、ミシンの認知度を上げるシンガー社の努力もあって、頭金たった5ドルで誰もがミシンを手に入れる機会が訪れました。この企業戦略によって、シンガーのミシンを世界中の家庭に拡販して普及させました。シンガーのミシンといえばやはり高級品というイメージが現在でも強く、昔はシンガーのミシンを持っているとステータスだというような商品でしたが現在では比較的お手ごろな価格の小型のコンパクトなQTシリーズなどのミシンも開発され、業務用のLIBEROシリーズなどの高級品まで幅広く市販され愛用されています。当初のシンガーのミシンは手廻し、フットステップのミシンから始まりましたが、商品開発、技術開発を繰り返し現在の電動、電子速度制御、電子、コンピュータータイプにまで進歩しています。シンガーは使い手の用途によって様々な価格帯、機能を選ぶことができるようになっています。

シンガーのミシンの影響とは?

シンガーのミシンの影響は大きく、日本におけるミシンの歴史そのものがシンガーのミシンを修理し、その製品のコピーすることで技術を習得する事から始まっています。戦前において、家庭用でも職業用でも、多くのミシンは輸入品のシンガーのミシンでまかなわれていました。今でもヤフオクでこのころのシンガーのミシンの修理品が結構出てくることから、かなりの数が輸入されたことと思います。やがて、パイン(現在のジャノメ)などが、シンガーの国産コピーを製造しはじめました。戦後しばらくたつと、国産メーカーも技術力を持ちはじめ、黒ミシンの時代が終わるころには、各社オリジナリティーのある製品を作るようになりました。そのころシンガー自身も、日本国内で宇都宮に工場を進出させていましたその後、紆余曲折があり、日本ではシンガーは「ブランド」のみとなり、ジャノメ、ブラザー、JUKIのような「製造元」ではなくなりました。現在、売られているシンガーミシンは、2社の下請け会社によっておそらくほとんど海外製造されているみたいです。しかし、ミシンの世界ではシンガーのミシンは栄光のブランドであったために、現代でもブランド名だけが独り歩きしてしまっていると言う事です。

更新日:2012-02-04 18:18:38